カナダ・バンクーバーの教育制度と親子留学の魅力 – 日本との違いと現地での学び

2024.11.06

親子留学を考える際、現地カナダの教育システムを理解することは非常に重要です。
今回は、特にカナダのBC州、バンクーバーの教育制度についての知識は、留学生活をよりスムーズにスタートさせるために欠かせません。この記事では、義務教育期間や入学時期、日本との違いを詳しく紹介し、親子留学の準備に役立つ情報をお届けします。

1. バンクーバーの教育制度について

 ① 義務教育期間

BC州では、5歳から18歳(KindergartenからSecondaryまで)が義務教育の対象です。5歳で始まるKindergarten(幼稚園)からスタートし、Elementary(小学校)はGrade 1からGrade 7まで、Grade 8からGrade 12までがSecondary School(高校)となります。地域によっては、学年の区切りが異なり、Grade 6からGrade 8までをMiddle School(中学校)、Grade 9からGrade 12までをSecondary(高校)とする場合もあります。

学年は1月から12月生まれの子どもたちが同じ年に属する仕組みです。これは日本の4月始まりの学年制度とは異なり、現地のカレンダーに合わせることが重要です。カナダの学校では、生徒の個性や興味を尊重した教育が行われることが特徴で、義務教育を通じて基本的な学力だけでなく、社会的スキルや創造性を育むことに重点が置かれています。

また、特筆すべきは、カナダの教育制度における「学びの柔軟性」です。生徒の進度や興味に応じて、個別の教育プランを策定する学校も多く、必ずしも全員が同じペースで進むわけではありません。例えば、特定の科目において優れた能力を持つ生徒は、早い段階で上級のクラスを受講することが可能です。こうした柔軟な対応が、生徒一人ひとりの潜在能力を最大限に引き出すことに繋がります。

カナダ、バンクーバーの学校制度を表したイラスト

② 入学時期(新学期)

カナダの学校の新学期は毎年9月に始まり、学年は9月から翌年6月までの10ヶ月間にわたります。新年度のスタートは夏休み明けの9月初旬で、日本の4月新学期とは異なるため、留学時期を選ぶ際にはこの点を考慮する必要があります。バンクーバーでは2学期制が採用されており、1月にセメスター(学期)が変わるため、転入生にとっても柔軟なスケジュールを組むことができる場合があります。

入学時期に関して、特に親子留学を考える際には、家族全員のスケジュールや生活リズムを考慮しながら最適なタイミングを選ぶことが大切です。また、バンクーバーの公立学校では、事前に入学手続きや書類の準備が必要であり、これには半年から1年の準備が求められます。留学をスムーズに進めるためには、早めにカナダ留学に詳しいエージェントに相談を始めることが肝心です。

 2. バンクーバーと日本の教育制度の違い

① ランチ、給食、スナック

バンクーバーの学校には、日本のような給食制度は一般的ではなく、子どもたちは基本的に自宅からランチを持参します。ランチタイムには、お弁当やサンドイッチ、フルーツ、スナックなどを自分で用意し、それぞれが教室や屋外で食べるスタイルが主流です。学校によっては有料でランチを注文できるプログラムを取り入れているところもありますが、日本の給食のように温かい食事が提供されるわけではありません。

カナダの多文化社会により、ランチのメニューも多国籍であるため、子どもによっては慣れない食材や香辛料に戸惑うこともあるかもしれません。最初のうちは自宅から慣れ親しんだ食材を使ったランチを持参する方が良いかもしれません。また、カナダの学校では午前中と午後にそれぞれ短い休憩時間(リーセス)があり、この時間に軽食を楽しむ子どもたちも多いです。フルーツや個包装のスナックを持参するのが一般的です。

複数人の小学生が楽しそうにランチを食べている様子

 ② 進学

バンクーバーでは、日本のような統一試験は存在しません。高校までが義務教育であり、中学と高校が一貫しているため、進学時に受験をする必要がありません。高校卒業後の進学においても、生徒の成績や興味、希望に基づいて進学先が決まることが一般的です。卒業後は、大学進学だけでなく、技術学校や専門学校、コミュニティカレッジなど、多岐にわたる進路が用意されており、生徒は自分の将来のキャリアに応じた選択肢を広げることができます。

さらに、多くの高校ではAP(Advanced Placement)やIB(International Baccalaureate)などのプログラムが提供されており、学びたい分野を深く追求する機会が豊富にあります。これらのプログラムは、将来の大学進学や国際的なキャリアを視野に入れた教育を提供しており、優れた成績を収めることで、世界中の大学への進学が有利になることも特徴です。

③ 校則

バンクーバーの学校では、日本に比べて校則がかなり自由です。服装や髪型、メイクに関する厳しい規則は少なく、生徒の個性や自己表現が尊重される傾向にあります。髪を染めたり、アクセサリーをつけたりしても注意されることはほとんどありません。ただし、基本的なマナーや規律を守ることは求められます。生徒たちは、ルールを守りながらも、のびのびと学校生活を楽しむことができ、自己表現や自主性を育む環境が整っています。

カナダの教育制度において重視されるのは、規則に縛られることよりも、生徒自身が自立した判断を下す力を養うことです。そのため、自由な校風の中で、自己責任を持ちながら行動することが求められます。親子留学においても、こうした価値観に慣れることは重要です。

まとめ

親子留学を考える際には、カナダの教育制度と日本との違いを理解することが、スムーズな適応に繋がります。BC州の教育システムは柔軟で、個々の生徒の成長を重視する環境が整っています。そのため、お子さまにとっても学びの幅が広がり、多様な経験を通じて新しい視点やスキルを身につけることが期待できます。また、留学先の文化や習慣に触れながら、家族全員で新しい生活に挑戦することで、親子の絆がより深まるでしょう。カナダの教育環境は、お子さまが未来に向けて自信を持って成長できる大きな支えとなるはずです。

学校選びやコース選びに不安を感じている方は、カナダ専門.com公式Lineからお気軽にお声がけください。

 


 

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